地方公務員を長年勤めていると、そのメリットもデメリットも特別感じないまま過ごしていくことが多いですよね。
さて、一般的に挙げられるデメリットとしては、
・収入が減る(少なくとも一度は)
・福利厚生の低下
・社会的信用の低下
・家族に与える不安
…などが挙げられると思いますが、私自身の経験や、周りの転職者の話から最大のデメリットだと思うのは、
退職と同時に「経済的な信用」を失うことです。
具体的に言うと、「新たなローンを組めない」とか、「新たなクレジットカードが作れない」といったことが起きます。
携帯電話の新規購入や機種変更の分割払い審査のような、単純な「信用審査」であれば、過去に滞納などがなければ心配はないかもしれませんが、本格的な「ローン契約」は、退職直後にはまず難しいです。
つまり、今までローンやクレジットカード審査が問題なく通っていたのは、すべて「地方公務員」だったからであるということを認識しなければならないということですね。
これが私の感じた最大のデメリットです。
在職中には特に意識せずに過ごしていたかもしれませんが、実は「公務員」としての経済的信用に、知らない間に守られていた部分が大きくあったということです。
私は、市役所を早期退職した先輩方から「クレジットカードを在職中に増やしておくべきだった」という話は聞いたことがあり、既存のカードにプラスして3枚程作っておきました。
しかし、ローンに関しては、私の場合「もうすでに家や車のローンは組んでいるし、その他に新しいローンを組む予定もないから、今すぐ困ることはないだろう。」という状態で公務員を退職しました。
ところが退職直後、乗っていた車が予定外に故障し、当時の修理見積りが約30万円と出てきました。
地方公務員のままでいたなら「どうせ修理に30万円かかるなら、車を買い換えようか!」となるところが、転職直後で新たなローンが組めないために、買換えはできませんでした。
かなり絶望的な気持ちになったことを覚えています。結局、貯金から30万円支払って修理しました…。
車に関しては、特によく考えて算段しておいた方が良いです。なお、家についても、築年数によっては屋根の張替えや壁の塗装等、10年単位で100万単位の支出があろうかと思いますので、その辺も充分にご留意ください。
地方公務員の場合であれば、よくある地元地方銀行の「地方公務員限定の特別利率」や、共済組合系の優遇ローンも当然に使えなくなりますから、この点もお忘れなく。
クレジットカードについても、公務員でいるうちに、最低必要分のクレジットカードを追加で作成しておきましょう。
地方公務員から大企業、地方公務員→公務員の場合であれば心配ないかもしれませんが、地方公務員→起業の場合は、特に注意が必要です!
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